箕面の山中で「ヒラズゲンセイ」を発見!
7月10日、ツチハンミョウ科の甲虫である「ヒラズゲンセイ(Cissites cephalotes)」が、箕面ビジターセンター近くで発見されました。
昨年は、箕面の街なかでも発見されています。珍しい昆虫ですが、近年、箕面では毎年発見されており、温暖化の影響か、「生息域の北上」が顕著になっているようです。
真っ赤で鮮やかな色彩が美しい甲虫ですが、クマバチの巣に寄生する昆虫であり、体液にはカンタリジンが含まれており、かぶれや水ぶくれの原因になることが知られています。
枯れ木や藤棚などで、直径1.5㎝位のクマバチの巣穴をよく見かけますが、ヒラズゲンセイはこの巣穴に入って産卵し、クマバチが集めてきた花粉団子を食べているようです。 ヒラズゲンセイの成虫の出現期は、6月中旬から7月中旬ごろですが、生活史には不明な点が多いようです。
主に本州(近畿南部)、四国(高知、徳島)、九州、南西諸島のほか、台湾・フィリピン・インドネシアにも広く分布する「南方系の昆虫」です。近年、淡路島、大阪府南部、奈良市、神戸市などの発見が報告されていましたが、温暖化の影響か、「生息域の北上」が顕著になっているようです。
同様に「生息域の北上」が報告されている種も多く、ナガサキアゲハやツマグロヒョウモンなども報告されている種の一つです。