箕面の山でクマが活動していることが確認されました。北摂地方は、京都・兵庫方面からのクマの行動範囲になっています。クマに出会わないように注意しましょう!
2018年8月10日、※明治の森箕面自然休養林管理運営協議会が山中に設置している※自動撮影カメラのデータを箕面の山パトロール隊が回収したところ、クマらしい動物が写っていました。
大阪府の専門家に判定をお願いした結果、まちがいなくツキノワグマということがわかりました。
下の写真は、2018年8月6日19:30、勝尾寺の南方に設置している自動撮影カメラに撮影されたものです。
箕面の山の中でも、ツキノワグマが活動していることが写真で確認されました。
明治の森箕面自然休養林管理運営協議会は、平成28年から、山中に自動撮影カメラを設置して、シカの頭数管理を目的としたモニタリング調査を行っていますが、ツキノワグマが写ったのははじめてです。
京都・兵庫方面から広域に移動中のオスグマだと思われますが、ある意味、箕面の森が豊かな自然植生を保っている証拠というふうにも考えられます。
豊かな箕面の自然、そこに生息する野生動物、身近にある箕面の森は、生態系サービスといわれる多様な恵みを私たちにもたらしてくれます。
一方で、近年、全国的にツキノワグマの出没地域が拡大して、それに伴う被害の発生が問題となっています。夏から秋にかけては、ツキノワグマの行動範囲が広がるために、通常、生息していない箕面の森でも出没することがあります。
野生動物と人がうまく棲み分けて、人と自然が共生するいい関係をこれからも持続していきたいですね。
大阪府では、下のような看板を設置して呼び掛けています。
ハイカーの皆様へ
北摂地方は、京都・兵庫方面からのクマの行動範囲になっています。
クマに出会わないために、なるべく複数人数で行動しラジオ・クマ鈴等を使用し、クマにこちらの存在を知らせましょう。
出会ったときは、あわてず騒がず静かにその場を立ち去りましょう。走って逃げるのは厳禁です。
下記の大阪府の報道提供資料(8月10日)をご覧ください。
また、大阪府環境農林水産部のチラシもご覧ください。
山を歩くときは、事前に情報を収集して、安心・安全に注意をしてください。
※明治の森箕面自然休養林管理運営協議会
市民が中心となり、国・大阪府・箕面市や森林総研などの行政委員と市民団体委員が年7回の例会を開き、情報の共有化や意見交換を行いながら、箕面の森を守り、活かしていくために精力的な活動を行っています。
事務局は、NPO法人みのお山麓保全委員会が行っています。
活動内容や団体構成などは、下記をクリックして、ホームページをご覧ください。
※自動撮影カメラ
増えすぎたニホンジカの頭数管理を行うためのモニタリング調査を目的として、平成28年10月から、箕面の山の29ヶ所の自動撮影カメラを設置しています。
設置したカメラの定期的な見回りやデータ回収、電池交換などは、林野庁や大阪府立環境農林水産総合研究所などの行政関係機関だけでなく、箕面の山パトロール隊、みのお里ぷら、清水谷をまもる会などの市民団体が分担して行うという「協働」の仕組みでで実施しています。
集めたデータは、大阪府立環境農林水産総合研究所の研究員が分析して、シカの生息状況を把握する調査資料として活用しています。
NPO法人みのお山麓保全委員会 事務局 高島