3月5日、清水谷で「シカによる食害防止」のための「樹木保護ネット」を取り付けました。「シカによる食害防止」対策にご協力をお願いします。
明治の森箕面自然休養林管理運営協議会では、増えすぎた「シカによる食害」から、清水谷の貴重な植生を守るために、エリア別に「防鹿柵」を設置して、植生の保護を行っています。
同協議会における「シカによる食害」防止計画は、下記の4つの基本的な取り組み方針で進めています。
1、「シカによる食害」対策ネットの設置・・・植生を守るための緊急避難的な対策
●「植生保護柵」の設置
●「樹木保護ネット」の設置
シカによる樹木の皮剥ぎ被害が多いことから、新たに「樹木保護ネット」取り付けの活動を始めており、2月5日(木)に引き続き、3月5日(木)にも行いました。
2、個体数管理・・・本格的な対策
林野庁、大阪府、箕面市による捕獲駆除対策の実施
国有林内においても、平成26年度から開始しました。
3、モニタリング調査・・・管理目標として活用
枠取り(コドラート)調査、定点カメラによる調査、森林植生衰退度調査の他、大阪府環境農林水産研究所による糞塊調査も行っています。
*2月19日の同協議会例会での糞塊調査の速報値では、北摂エリアでのシカの平均密度は約15頭/km2となっており、能勢・箕面・高槻の3地域では生息密度が高く、40頭~60頭以上のエリアもあります。
環境省が指針としている【目標密度水準】. 農林業を優先する地域では 1~2 頭/㎢、シカ個体群の保護を優先させる地域では 3~5 頭/㎢程度となっており、上記速報値に見られる密度は、大変な数値であると考えられます。
4、市民への広報や啓発活動
野生鳥獣との共生を図るための個体数管理や緊急避難的なネット設置の必要性をホームページや情報誌、報告会などで広報し、ご協力をお願いしています。
3月5日は気温が低く、小雪が舞っていましたが、時々晴れて心地よく、絶好の作業日和でした。午前10時に清水谷園地の駐車場に13名が集まりました。
明治の森箕面自然休養林管理運営協議会の市民団体である清水谷をまもる会7人、箕面観光ボランティアガイド3人、箕面の森観察会・箕面の山パトロール隊各1人と事務局であるNPO山麓委員会が参加しました。
最初にストレッチをして体を柔らかくした後、2人一組になり「樹木保護ネット」取り付けの作業を始めました。
箕面森林事務所の職員が、当日早朝に清水谷上流部まで「樹木保護ネット」を車で搬入していただいていたので、作業がはかどり、43本の樹木に保護ネットを取り付け、午前中に終了しました。
春になり、葉っぱが出てきたときに、樹種名を確認して、全ての樹木保護ネットに看板を取り付ける予定となっています。