5月24日(日)2026年度みのお山とみどりのフェスティバル 生物多様性研究フォーラム「市民参加によるモニタリングと生物多様性の取り組み~箕面のサクラが危ない~」を開催しました。
市民参加の生物モニタリング結果を通して、箕面の森を始め大阪に生息する野生動物に関する理解を深め、あらためて生物多様性保全について市民ができることなどについて考えましょう!---をテーマに、2026みのお山とみどりのフェスティバル 生物多様性研究フォーラムを5月24日(日)に船場生涯学習センター6階多目的室で開催しました。
主催:箕面市・NPO法人みのお山麓保全委員会・(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所生物多様性センター 後援:明治の森箕面自然休養林管理運営協議会
今回のフォーラムには、多くの市民のほか、林野庁近畿中国森林管理局員、隣市の市民グループ代表、大学院生など、計50名の方にご参加いただきました。誠にありがとうございました。

進行はみのお山麓保全委員会事務局長成瀬英夫が担当。はじめに箕面市公園みどり課課長の岩間健司さんから、ご挨拶をいただき、続いて三人の専門家の研究報告に移りました。
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【話題提供】
◆生物多様性の保全をめざす、ビッグデータを活用した取り組み~生態学者がつくったモニタリング調査のためのアプリ活用~
(株)バイオーム代表取締役 藤木庄五郎 さん

藤木氏は、京大大学院で博士号を取得された「農学博士」。学生時代に衛星画像を用い生物多様性の評価を定量化する技術を開発。地上検証のためインドネシアボルネオ島で、極貧生活を強いられながら現地データ収集(モニタリング)を行う中で、効率よく生物をモニタリングする方法が必要だと痛感。2016年、京都市内に㈱バイオームを設立されました。
藤木さんが開発した画期的なスマホアプリ「バイオーム」は、いわば「みんなで作るいきもの図鑑」。市民がいきものの写真を撮ってアプリに記録します。現在、ユーザー(モニター)は120万人を超え、集まったビッグデータは1100万件に上ります。膨大な生物分布データからは、新発見につながるケースも多く、また特定外生物の防除や生物多様性の保全を図る行政などへのデータ提供など、社会に大きく貢献する事業を展開されています。
《資料》生物多様性の保全を目指す、ビッグデータを活用した取り組み (↑ クリックしてください)
【報告1】
◆市民参加で進める箕面の森や大阪の野生動物モニタリングについて~自動撮影カメラによる調査から見えてきたこと~
(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所 生物多様性センター 主幹研究員 幸田良介 さん

現在、同センターでは大阪府下の約30団体と連携して、府内及び周辺に計185台の赤外線センサーによる自動撮影カメラを設置して、野生動物の調査を実施しています。うち、箕面の山でも、2016年から順次設置され、現在25台のカメラでモニタリングが行われています。
モニタリングの分析の結果、箕面の野生動物は、エリアによって個体数の増減傾向に差異がみられ、例えば、シカは国有林の北縁や南部に多く、全体でも増加傾向にあることが分かりました。イノシシは南部に多く、豚熱で減少後回復が進行。キツネは北東部で減少し、南西部で増加、ウサギは全般に少ないが、キツネと逆に北東部で増加傾向にあり、アライグマはシカ同様に箕面全体で増加傾向にありることが分かりました。
幸田さんは、引き続き市民参加でのモニタリングを継続して、獣害対策、希少種保全、外来種対策に役立ててい行きたいと話されました。
《資料》市民参加で進める箕面の森や大阪の野生動物モニタリングについて(↑クックしてください)
【報告2】
◆箕面のサクラが危ない!クビアカツヤカミキリの生態と防除について~今までに分かってきたこと、私たちが今出来ること~
(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所 生物多様性センター 主査 山本優一 さん

サクラやウメなどの樹木を食い荒らす「クビアカツヤカミキリ」は、2012年に愛知県で初めて確認されて以降、現在17都府県で見つかっています。大阪府下では、南部および東部地域を中心に34市町村(全43)で被害が報告されています。山本さんから、クビアカツヤカミキリの生態と、現在、各市町村の実施されている防除策の実例が紹介されました。箕面市でも昨年、フラス(糞)が見つかり、今後、侵入エリアの拡大が懸念されており、山本さんは、クビアカツヤカミキリによる被害拡大を阻止するためには、侵入の初期段階で被害木を早期に発見し、すみやかに対策することが大切であると強調されました。
《資料》箕面のサクラが危ない!クビアカツヤカミキリの生態と防除について(↑クリックしてください)
各研究報告が終わった後、みのお山麓保全委員会事務局の高島文明さんが加わり、会場からの質問シートに答える形でディスカッションを行いました。

会場からの質疑応答の最後に講師3人からコメント。3人は共通して、生物のモニタリングにおける市民の力の大きさを強調したうえで、藤木さんはバイオームを楽しんでもらうという視点でぜひ参加してほしいと。幸田さんも同様に野生動物をカメラで撮影する楽しさを感じることが大事だと話されました。山本さんからは、高槻市内の最初の発見が市民のSNSの発信によることを例に挙げ、あらためて市民が目が被害拡大の抑止力になることを訴えられました。
そして箕面山麓保全委員会代表理事の角山年昭が挨拶をして、フォーラムを終了しました。
終了後、先生方を交えて、ソフトドリンクとお菓子で、ささやかな交流会を行いました。

※明治の森箕面自然休養林管理運営協議会協議会は、国・府・市・研究機関などの行政委員と12の市民団体で構成されており、情報の共有化と意見交換を行い、市民が中心となったプラットホームです。
カテゴリ:森の安心安全情報,イベント情報,生き物の多様性保全,明治の森箕面自然休養林管理協議会,自然学習・山麓学習,山とみどりのフェスティバル
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投稿者:hideonaruse
投稿日:2026年06月04日 13時間30分28秒











