ビジターセンターで自然観察ツアー「みんなで春を見つけよう!」を開催しました
桜の便りがあちこちから届くころ、3月17日の日曜日に春の自然観察ツアー「みんなで春を見つけよう!」を開催しました。あいにくの雨と少し肌寒い日にもかかわらず、熱心な参加者があり、小雨のなか出発しました。
自然研究路3号からダムへ向かいました。入口のカンヒザクラは三分咲きで、ピンク色の上品な花を付けていました。雨でキノコも多く出ています。エゴノキの枯れ木にカワラタケやゼラチン質の丸いタマキクラゲがびっしり付いていました。
ダムに到着。山々は今日ならではの、靄(もや)がかかり幻想的な風景でした。ユキヤナギの新芽が雨で緑色に輝いて、白い花が咲き始めていました。ダムの湖面ではカモがまだ残っていました。オオバン、ヒドリガモ、キンクロハジロ、カワウ。ダム周りの木々には、シジュウカラ、ヤマガラが囀り、春の訪れを告げています。薄茶色の葉を落とさずに残しているヤマコウバシ、幹が緑色のウリハダカエデの若木、クロモジの新芽を観察。参加者のお子さんがきのこの仲間ツチグリを何個か発見、軽くたたき胞子の飛散を観察しました。ここはツチグリの群生地だったのか・・この季節にまだ残っているとは? 少し意外でした。アカシデの群生地に到着。木々全体が紅い新芽でおおわれている姿を観察。
シダの群生地では、二枚の葉身が特徴のウラジロとコシダの違いを観察、葉軸の色の違いを子どもさんも気付いてくれました。ここでウラジロの葉を投げ飛ばし、グライダーのように飛ぶ遊びを皆で楽しみました。シカの獣道も発見。シキミの淡い黄色の花が薄暗い森中でひときわ目立っていました。
ダム周遊の木道に入ります。クマノミズキが並ぶ群生地です。台付き“和ローソク型”の新芽をルーペで観察しました。
杉の雄花と雌花の違いを観察、かおり橋の近くまで進むと春一番の花、ダンコウバイの黄色い花が咲き誇っています。
木道の足下には苔がいっぱい、しかも小さな小さな赤い花のような器官を付けています。コアカミゴケ(小赤実苔、ハナゴケ科)でした。
雨は上がっていますが、天気の変化が気掛かりなので引き返すことにしました。帰路もいろいろ新しい発見がありました。頭上で“パチパチ”と実をついばんでいる音が聞こえ、探すと4~5羽のイカルの群れがいた。ヒサカキの小さな白い花も枝にいっぱい、匂いを嗅いでみました。最後にエノキの木で、落ち葉でチョウの幼虫探しを少し体験して、今日の観察会の終わりとしました。 天気はもう一つでしたが、生き物の春の躍動に触れ、春を感じ、楽しく過ごした一日でした。
■4月7日(日)しぜん大好き!楽しい森遊び「春の森の宝さがし」
カテゴリ:イベント情報,箕面ビジターセンター
タグ:,明治の森箕面国定公園, 箕面, 箕面の山, 箕面ビジターセンター, 自然観察ツアー
投稿者:Kondo
投稿日:2019年03月21日 14時間49分00秒