西日本豪雨時における箕面川ダムの水位について
6月28日以降、西日本を中心に広い範囲で記録的な豪雨となり、各地で大きな被害が発生しました。6月28日から7月8日までの総降水量は、近畿でも600ミリを超える豪雨となり、能勢では降り始めからの総雨量が498.5ミリを記録したとのことです。
箕面市では、幸いにも今回は大きな被害はありませんでしたが、たびたび水害に苦しめられてきた歴史があります。
昭和26年(1951年)の水害では、箕面町警察署長の合田百一さんが濁流にのみ込まれて亡くなりました。滝道に殉職の碑がたっています。
その後、昭和42年(1967年)7月の集中豪雨は、1日262ミリという大雨となり、4人が亡くなるなどの被害がありました。
こうした被害を受けて、箕面川ダムの計画が始まり、出来る限り自然環境をこわさないようにと、岩を積み上げたロックフィルという工法で治水ダムが建設されました。
昭和42年の計画立案から、昭和46年の自然公園法の許可を経て、昭和47年に工事が始まり、昭和57年に箕面川ダムが完成しました。
今回の豪雨による箕面川ダムの水位の状態が気になるところですが、今回は、まだまだ、余裕があったようです。
○箕面川ダムのサーチャージ 332.6m
(一時的に貯水池に貯めることが出来る最高の水位)
○平常時の水位 317.6m
○最高の水位 324.91m 7月6日16時 時点
サーチャージより、7.69m低く、平常時の水位より、7.31m高い状況でした。
サーチャージである332.6mを超えると、非常用の洪水吐けから水があふれ出ることになり、その前に警報がなります。
今後も、今回以上の豪雨が発生することが予想されます。
本来、森が持っている水源涵養や土砂崩れの防止などの機能を最大限活かした災害に強い森づくりの活動が求められています。
また、砂防ダムや治山ダムの機能強化も求められるでしょう。
行政と市民が情報を共有しながら、お互いに出来ることを継続して進めていくことが大切だと考えます。