ビジターセンターで自然観察会!「冬越しの昆虫を見つけよう!」を開催しました。春を待つ小さな虫たち、コクワガタやゴマダラチョウにも出会いました。
まだまだ寒い日が続いていますが、当日は風もなく晴れ渡り、絶好の観察日和となりました。昆虫好きの子供たちが“冬越しの昆虫”を探しに集いました。冬にもかかわらず、子供8名(小学低学年生と幼稚園児)を含む総勢20名と多くの方が参加されました。
12時30分開始、まず昆虫はそれぞれ決まったステージ(卵、幼虫、蛹、成虫)で冬越ししていること、冬越しにはいろんな意味があることなどをお話しました。それから、早速、軍手をはめ、昨年10月末に備え付けた菰(こも)巻きした所(ヒマラヤスギ、エノキ、コナラ)3か所、稲わらや杉の皮で覆ったアラカシの樹洞、そして朽ち木の中の昆虫探しに向かいました。
まず、ヒマラヤスギの菰を外し、順次エノキ、コナラの菰へ向かいました。さて何が潜んでいるか、菰外しには子供も大人も、そしてスタッフも皆興味津々です。カメムシの仲間、クモの仲間、ムカデ、カタツムリの稚貝が冬越ししていました。そしてエノキの菰では、1cm位の小さな灰色の幼虫を発見、じーとしている。背の突起が3つある、ゴマダラチョウの幼虫でした。これは大きな収穫です。
次に朽ち木(倒木)の中の昆虫探しに移りました。小道具を使って木を削る人、手で直接壊す人、みんな集中して木の中を探しました。白っぽい朽ち木の中で黒い虫がいっぱい現れてきました。一番多いのはオオゴキブリの幼虫、他にコメツキムシの仲間の幼虫・成虫など。キノコの菌糸に分解された朽ち木を食べて生きているようです。すると「何か大きな虫がいる・・・」と声が・・、みんな注目。休眠中のコクワガタです。一斉に歓声が上がり、記念撮影となりました。なんといっても今日のハイライトです。
最後に14:00より講座室で持ち寄ったサンプルの同定作業を行いました。本日観察できた生き物は、カメムシ(エサキモンキツノカメムシ、クサギカメムシ、サシガメ)、クモ、オオゴキブリ、コメツキムシ、キクイムシ、ワラジムシ、ゴマダラチョウ(幼)、コクワガタ、ムカデ、ヤスデ、カタツムリなどの仲間でした。
今日の観察会では、厳しい冬を懸命に生き、春を待ちわびている虫たちの姿に触れることができ増した。虫好きの子供たちの目が輝き、楽しい観察会となったのが何よりでした。