1月9日(水)に箕面市民生委員児童委員協議会で、「箕面の自然~豊かな自然の恵みと災害の脅威~について」をテーマとして講演をさせていただいきました。
1月9日(水)に箕面文化・交流センター8階大会議室で行われた箕面市民生委員児童委員協議会で、約170人の方にお話をさせていただいた内容の一部を紹介します。
【自然の恵み】
私たちは、生物多様性の恵みを受けて生きていることを忘れがちですが、さまざまな恵みを受けてくらしています。箕面の森は、大気の浄化、水源涵養、土砂災害の防止、文化・レクレーションの場など、大切な役割を果たしており、私たちに好ましい生活環境を与えてくれています。
大阪都心から電車で30分、これほど近くで豊かな自然にふれあえる地域は他にはなく、四季を通じて多くの人が箕面の森に訪れることは、地域の大切な資源であり、自然の恵み(生物多様性の恵み)です。
最近では、多くの外国人も箕面大滝や箕面の森を訪れるようになって来ました。
【自然災害の脅威】
一方で、箕面でも台風や河川の氾濫や土砂崩れなどが何度も発生し、人命や財産を奪われる被害を経験してきました。昨今の大型台風の発生や短時間強雨の増加は、気候変動による気象の極端化が常態化してしまったのではないかという恐れがあり、水害や土砂災害のリスクが増大しているといえるでしょう。
【箕面という地域への理解】
箕面の自然とそこにくらす生きもの、森からわきでる水、きれいな空気、自然の恵み、箕面の地質や地形、過去の自然災害の歴史を知ることが大切です。
昭和42年(1967年)には大きな水害に見まわれました。
その後、箕面川ダムが完成しました。
2017年に続き、2018年も台風21号による被害が発生しました。
みどり豊かなまち箕面、自然の恵みと災害の脅威は切り離すことは出来ません。どのようにしたら、自然災害の脅威と上手に向き合っていくことができるのでしょうか?
【森林が持つ多面的機能を最大限発揮】
森林には、水源涵養機能や土砂災害を防止する機能があります。
山麓部の約80%は民有地です。経済的な利用がされなくなった山林は、放置しておくと森の遷移が進み、林床が暗くなり、水源涵養機能や土砂災害を防止する機能が劣化してしまう恐れがあります。
毎年、山林所有者に代わって、ボランティアが山の手入れを行う活動を行っています。
ところが、増えすぎたシカによる食害で、実生や幼木が食べられてしまい、新しい木が育たないなどの問題も発生しています。
いろいろな課題がありますが、市民が主体になって、行政とも協力しながら、災害に強い森づくりを少しでも進めたいと考えています。
連続した台風により、スギ・ヒノキの人工林が大きな被害を受けました。被害地では、倒木を撤去するなどの復旧が行われる予定ですが、土壌がむき出しになっており、放置しておくと、次に大きな雨がふると土砂が流れてしまう恐れがあります。
土壌の流出を防止するためには、植樹をする必要があるでしょう。苗を育てて、植樹して、シカ除けネットを設置するなどの活動が必要になっています。
災害に強いに森づくりの活動は、何十年もかけて、孫の世代に渉ってすすめる活動です。早急に植樹をしたいところですが、実生から苗木を育てるには、3~4年かかります。
地域性苗木をどのように確保するのかという課題もありますが、少しでも進めたいと考えています。
森を育てる活動には、資金が必要です。箕面の山 災害復興募金にご協力をお願いします。
3000円以上の募金をいただいた方には、箕面の自然と生きものを紹介したDVDを進呈しています。
【箕面市民生委員児童委員協議会の活動】
「民生委員は、社会奉仕の精神をもって、常に住民の立場に立って相談に応じ、また必要な援助を行い、もって福祉の増進に努める者として、市内全域で「福祉と共生のまちづくり」の推進に努めています。」(団体事務を担当されている箕面市社会福祉協議会のHPから引用)
箕面市健康福祉部部長ブログもご覧ください。
下記は、箕面市健康福祉部部長ブログ(2018年11月1日)から引用しました。
「箕面市には、現在168人の民生委員・児童委員がおられます。
その組織は、山内 照和会長のもと民生委員児童委員協議会が組織され、小学校区を単位に地区委員長さんがおられ、各地区に9人から17人の民生委員さんと1人の主任児童委員さんがおられます。
各地区の民生委員さんは、担当する区域が決められており、それぞれ担当区域内の見守りや相談の受付など活動を行っておられます。」