箕面の如意谷及び新稲地区の二か所で大阪府森林環境税を活用した治山ダム等の森林整備事業が行われました。
近年、局地的な集中豪雨が頻繁に発生しています。土石流の発生時に渓流沿いの木を巻き込んで流れ出すことで、河川や水路などをふさぎ、市街地の冠水や交通遮断などを拡大させる流木被害が発生します。
箕面においても、市街地の背後に山間・山麓部が迫っているため、ひとたび災害が発生すれば、生命や財産が危険にさらされることになります。
こうしたなか、森林保全対策を緊急かつ集中的に実施することが急務になっており、大阪府では、2016年度より大阪府森林環境税により、府民の生命・財産を守るための森林保全の取り組みが行われています。
箕面市域では、山麓部の如意谷及び新稲地区の二か所で、2024年度に大阪府森林環境税を活用した治山ダム整備等の事業が行われました。
豪雨等の際は、水が集まりやすい特定の地形(凹地形)において災害が多発していることから、①治山ダム工(流速を落とし、土石流などの過度な土砂流失を抑制)、②流木対策工(渓流沿いの危険木の撤去)、③森林整備(本数調整伐や林内筋工)の森林整備事業が行われました。
■如意谷地区≪治山ダム工≫施工前
➡治山ダム施工後
※流速を落とし、土石流などの過度な土砂流失を抑制
➡大阪府森林環境税の看板
■如意谷地区≪流木対策工≫施工前
➡流木対策工 施工後
※渓流沿いの危険木の除去
■如意谷地区≪森林整備≫施工前
➡≪森林整備/本数調整伐≫施工後
※下層植生の成長促進による森林の持つ水土保全機能の強化
➡≪森林整備/林内筋工≫施工後
※伐採木を等高線上に設置し表土の流出を抑える
■新稲地区≪治山ダム工≫施工前
➡新稲地区≪治山ダム工≫施工後
■新稲地区≪流木対策工≫施工前
➡新稲地区≪流木対策工≫施工後
■新稲地区≪森林整備≫施工前
➡≪森林整備/本数調整伐≫施工後
※生物多様施研究フォーラム「災害に強い森づくり」2024.11.10については、下記をクリックしてご覧ください。
※写真提供 大阪府北部農と緑の総合事務所 森林課
このような行政による取り組みだけでなく、出来る限り災害が起きにくく、被害を最小限にとどめることが出来るよう、山林所有者や市民を加えた「協働」の取り組みにより、災害に強い森づくりを進めていく必要があるでしょう。