12月10日(日)みのお 山とみどりのフェスティバル「生物多様性研究フォーラム」を行いました。今まで分からなかったことも明らかになりました。
人と自然の共生のために・・・箕面の身近な自然を大切にしよう!
~身近な自然から生物多様性の保全へ未来のために私たちにできること~
生物多様性研究フォーラムを箕面文化・交流センター8階の大会議室で行いました。
午前中の明治の森箕面国定公園指定50周年記念フォーラムに引き続き、80名と多くの方にご来場をいただきありがとうございました。
箕面市みどりまちづくり部・公園緑地室室長西山 央さんに、開会挨拶をしていただきました。
最初の講演は、箕面公園昆虫館館長中峰 空さんです。虫の目からみた生物多様性~ハチの生態から見えてくる生き物と環境とのつながり~というテーマでお話をいただきました。ハチも種類によって、またはライフステージによって、さまざまな環境を必要としていることが分かりました。
その後、箕面で生き物調査をされている方から、生き物のお話や調査の報告をしていただきました。
一つ目のトピックスとして、「箕面川のオオサンショウウオ~個体識別調査やDNA検査で明らかになったこと~」というテーマで、兵庫県自然保護協会理事の大沼弘一さんからお話をいただきました。
箕面川では、約200匹にICチップを埋め込んで個体識別調査をしており、中国産や雑種は見られないということが明らかになりました。
二つ目は、府立園芸高校ビオトープ部の皆さんにより「才ヶ原池の外来魚~胃の内容物を調べて分かったブルーギルの植生~」というタイトルでお話をいただきました。
ブルーギルの内臓からは、ギンヤンマなどのヤゴ、オオアメンボやハイイロゲンゴロウなどの水生昆虫だけでなく、池に落ちたバッタや甲虫などの陸生生物も捕獲していることが分かりました。また、過去の文献では多くのトンボ類が生息していたが、今ではかなり減少していることが分かりました。
最後は、淡水にくらす「箕面の池に生息するマミズクラゲ」の不思議な生態のタイトルで角谷正朝さんにお話をいただきました。
マミズクラゲはいろいろな池で発生しているのですが、中でも才ヶ原池では、30年以上、毎年発生していることや、生活史の不思議が報告されました。
閉会の挨拶をNPO山麓委員会副代表理事の中瀬重幸さんにしていただいた後、事務局長から山なみ通信に掲載した「自然の恵みと自然災害の脅威、災害に強い森づくり」の紹介や募金のお願いなどをさせていただきました。
司会進行については、NPO山麓委員会理事の近藤万里さんにしていただきました。来年も、人と自然の共生のためのまちづくりをテーマとして、生物多様性フォーラムを開催したいと思っています。ご要望がありましたら、NPO山麓委員会事務局までご連絡をいただきますようお願いします。