「狩猟の魅力、まるわかりフォーラム」開催されました。
1月27日、環境省主催で大阪府や猟友会共催の「狩猟の魅力、まるわかりフォーラム」が高槻市で開催されました。
午前の部は、運送会社で働くかたわら伝統のワナ猟を行っている若手猟師の千松信也さんのお話をお聞きしました。(千松さんは兵庫県伊丹市出身の1974年生まれ。小さい時から生き物が大好きで京都大学在籍中に狩猟免許を取得されました。)
けもの道にくくりワナを使った猟の仕方や、とったイノシシやシカをおいしく食べるための解体や料理の仕方の他、間伐材やマキストーブを使った自然との関わりのライフスタイルなど、猟師ならではの自然との真摯な向き合い方や鋭い観察眼に感銘を受けました。
日頃、なにげなくスーパーでパックされた肉を買って食べていますが、狩猟した動物を解体して食べる話をお聞きして、他の生き物の命をもらって生きている事を改めて感じました。
千松さんのお話は、昨年末に発売になった新潮文庫「ぼくは猟師になった」をお読みください。
千松さんのお話の後、大阪府からイノシシ・シカによる農林業の被害状況や保護管理計画、狩猟免許の申請などについての案内がありました。
増え続ける被害に対して、狩猟者の減少と高齢化が、今、大きな課題となっています。
午後からは、会場を郊外の射撃場に場所を移し、猟友会の皆さんの射撃実演や、くくりワナや箱ワナの設置の実演や説明を受け、動物の解体やイノシシやシカ肉の試食などをしました。
動物の解体は慣れていないので少し抵抗感がありましたが、イノシシの焼き肉はおいしく、パンではさんで食べるのもおいしかったです。
人間の都合(ニホンオオカミの絶滅や里山の荒廃など?)で、イノシシやシカの頭数が大幅に増えた結果、農林業の被害や、森が持つ本来の機能を失うほどの被害が日本中でおきています。
生態系のバランスを保ってきたオオカミが絶滅した今、頭数の適正化は、猟師さんにお願いするしかありません。
狩猟者が絶滅しないように、若い人にも狩猟に興味を持ってもらい、猟師さんがとったイノシシやシカの肉をもっと食べて、豊かな森や山を守るきっかけになればと思います。
別途、林野庁近畿中国森林管理局は、2月23日(土)にシンポジウム「シカと森と人の葛藤」(大阪市梅田)を開催します。
これまで森が経験したことがないほどにシカが増え、森がシカを支えきれなくなっています。今、森が失われている現状の中で、いかに森を育み、シカを管理するのかを考えます。
詳しくは、下記をご参照ください。
http://www.wmo.co.jp/modules/osirase/index.php?page=article&storyid=36