「ナラ枯れ」被害を発見したら連絡をお願いします!
箕面の「ナラ枯れ」被害防止活動は、行政(国・府・市)と市民団体が「情報の共有化と意見交換」を行いながら「協働」の取り組みの中で、市民が中心となって、精力的な活動を行っています。2010年以降の取り組みにより、他地域と比較して軽微な被害に食い止めてきましたが、この5月末ごろから、カシノナガキクイムシ(カシナガ)が被害木から羽化脱出する事から、対応をゆるめると夏でも山が赤茶色になってしまい、手をつける事ができない状態になってしまう恐れがあります。
下の写真は、2011年7月末の高槻市北方の里山の様子です。
枯死木については、冬期に「伐倒くん蒸処理」を行いました。生存木(被害を受けても生き残っている木)は、伐倒せずに「粘着シートの貼付」により、カシナガの羽化・脱出を防ごうという作戦です。
「ナラ枯れ対策PT」(代表:竹田さん)は、4・5月に、発見できている生存木全てに「粘着シートの貼付」を行いました。
5月20日には、「伐倒くん蒸処理」を行った(白いビニールシートを巻いた)処理木について、教学の森地区の点検活動を行いました。
処理木のビニールシートの中には、カラス(もしくはアライグマ)などにより破られているものも多くありました。また、「くん蒸処理」が十分でなく、カシナガのフラス(木クズ)が出ている(中にカシナガが生存している)ものも見られました。
これから、最低気温が20℃以上になると、木の中にいたカシナガが成虫となり出てきます。出てきたカシナガは、周辺のコナラやクヌギ、アベマキ、アラカシなどに取りつき、この夏の間に、木を枯らしてしまいます。枯れた木からは、翌年に大量のカシナガが羽化して、ドングリの成る木に被害を与え、ついには他地域のように、夏でも山が赤茶色になってしまいます。
多くの市民は「四季折々に美しい山を次世代に残したい」と望んでおり、市街地から望む山のみどりは、古くから「名勝・箕面山」や「山なみ景観保全地区」として守る活動が行われてきました。
山を歩いていて、コナラなどドングリの成る木の根元に、小さな穴(ツマヨウジが入る位)が空いていて、地面にフラス(木クズ)が落ちていたら、NPO山麓委員会に連絡をお願いします。発見したら、応急処置として「粘着シート」を巻いて被害拡大を防止します。
四季折々に美しい山を守るナラ枯れ被害防止の活動にご協力をお願いします。