ナラ枯れ対策チーム活動の四季
箕面の山でナラ枯れ被害防止の活動に取り組んでいただいている平尾惠夫さんの投稿を紹介します。—————–
私は、今年の二月から「ナラ枯れ対策チーム」に参加している六十三歳の「新人」です。
新緑の季節から、箕面の山の尾根筋、谷筋、急斜面を歩いて、被害木の発見に努めてきました。
夏は、それこそ汗を地にしたたらせながら、蜘蛛の巣をものともせ
ず、林間に分け入る日々でありました。
そして、いつの間にか錦秋の山道に、涼風を受けながら、木々を巡る自身を見出し、さらに、時雨、木枯らしの季節となって、一つの区切を迎えています。
掲載の三葉の写真は、ナラ枯れの媒介者である「カシノナガキクイムシ」の侵入あるいは二次三次にわたる脱出を防ぐために、チームが巻いたシートを、十一月になって剥がしている場面です。
残念ながら枯死してしまった木は、来シーズン大量の虫を放出しますので、伐倒し薫蒸しなければなりません。
しかし、虫に穿入されて、内部を穴だらけにされ、幼虫の棲家となってしまっても、樹液を流しつつ、耐えている木々がたくさんあります。
この冬を迎えて、枯れずに残り、懸命に生きようとしている木々たちに、せめてなんらかの「援助」をしたいものです。
少なくとも「見守っていたい」と思います。
また、来年の新緑時から、「カシノナガキクイムシ」が活動期に入ります。
今この区切の時期においても、「病の木」について知識を集め、知恵を出し、そして行動する「ナラ枯れ対策チーム」へのご協力とご参加を願っています。
箕面の山域の木に巻かれた黄色いテープは、その「見守り」の証です。
師走を迎えようとする今、テープを巻いた三百数十本の木々のことを
想います。