【みのお森の学校19期】 11月12日(日)第4回目が行われました。
【みのお森の学校19期】
11月12日(日)第4回 「森のいろんな働きを知る」「きこり体験をしよう」
午前の講義には20名が参加し、『森のいろんな働きを知る』というテーマで、〈森林の多面的機能〉と〈森林医学〉についての講義を受けました
〈森林の多面的機能〉では、山北郁子先生より、生物多様性保存/地球環境保全/土砂災害防止・土壌保全/水源涵養/快適環境形成/保健・レクリエーション/文化/物質生産の8つの機能について学びました。
森は様々な生き物が生きる場所であり、それらが守られることにより、地球温暖化の緩和や土砂災害の防止、水質や大気の浄化、森に守られていると感じられることにより心の安定を得られ、もちろん日々の生活では山の恵みを頂き糧とする。
森は私たちの生活に密に関わっていることを学びました。
また、「雨水のぼうけん」という水質の浄化についての紙芝居は、祖母と孫とのやり取りや可愛い絵が、参加者に分かりやすかったと好評でした。
〈森林医学〉では、横山建二先生より、森林と身体・健康との関係について、森林療法を取り入れている認知症の患者が多い高齢者病院と、精神科病院の例をあげ、森での作業や森林内での散策を行うことにより、破壊行為の減少や身体機能の向上等、症状が改善されたという話を伺いました。
他にも森林療法により糖尿病・高血圧・肥満等の生活習慣病やうつ病・ストレス性疾患等の精神疾患にも効果が認められているということです。
森に入り、森の匂いを嗅ぎ(フィトンチッド)、耳を澄ます。もうそれだけで日頃のモヤモヤがなくなってしまいそうですが、実際に森林療法では、嗅覚・聴覚・視覚・触覚・味覚の五感に作用し、精神疾患・生活習慣病・がんなどが改善する可能性があると考えられているということです。
そして「皆さんも、是非森に出かけて心身ともに元気になりましょう。」と結ばれました。
二つの講義を受け、まさに「森の力ってすごい!」と思いました。
まずは自分にとって、身近な箕面の山の自然を守っていきたいです。
午後からは15名の参加で、箕面駅からタクシーに分乗し、箕面山荘風の杜まで移動。
前回10月15日に植生調査を行った「こもれびの森」内で、その調査結果に基づいて、全員がヘルメットを被り、ノコギリと剪定バサミを腰に巻いて、雑木林の整備実習を行いました。
まずは、箕面の森のきこり隊の方々の指導のもと直径10cmぐらいの丸太の玉切りでノコギリの使い方を練習し、前回の調査エリア内の整備を行いました。整備実習エリアは、いわゆる放置された里山林で、林内は暗く、ヒサカキやアラカシといった照葉樹が繁茂しており、林内の照度を高めるため1時間程度の伐採作業を行いました。最初は伐採に不慣れな人も作業が終わるころには、皆さんいっぱしのきこり隊になっていました。
この伐採作業を終え、明るく、風通しのよくなった林内をみて、参加者は森林整備の意義と達成感を実感されたようでした。
更に、参加者の気持ちも盛り上がり、放置されていた桜の倒木も切断などの処置をしました。
今回の学習を通じて、森林保全の大切さを実感した一日でした。
そして森の中で伐採作業を行いながら、とてもリラックスしている自分を感じました。
18期サポーター 川舟