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山なみ通信

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未来につなぐ森づくり #箕面の森の守りびと

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5月14日(日)にみのお森の学校の第10回講義が実施されました。

この日は、本来ビジターセンターを訪問した後に、才ケ原林道を歩きながらきれいな花を咲かせている野草を観察したり、鳥たちのさえずりに耳を傾ける予定でしたが、あいにくの降雨予報のため、会場をサンプラザ1号館に変更して座学の一日になりました。
午前中の前半は、みのお山麓保全委員会の高嶋事務局長から、『森のいろんな仲間たち』というテーマで箕面の山をすみかにしている動植物をご紹介いただきました。おしりで見分ける動物たちのクイズもあり、受講生の皆さんが次々に正答されて、『すごいな』と思いました。

また、現在箕面の山には29台の観察用カメラを設置して、写った写真から動物の生息数を推定しており、例えばニホンザルの場合には、個体の識別をして家系図まで作り、長い年数をかけて適正頭数になるよう活動しているとのことでした。
動物と人間の共存のためには、可愛いけれど食害を招くシカや、愛嬌があっても人に危害を加えることもあったサルは、野生に戻すなど、単なる保護だけでなく、保全という活動も必要なことを教えていただきました。
午前中の後半は、受講生の皆さんお一人ずつから、これまで学んできたことでの気づきや成果などをご披露いただきました。受講前は山の動植物に余り興味がなかった方から、既にトレイル整備を経験している方まで、皆さんの経験は異なりますが、全員から自然の中で生かされていることに感謝しつつ、多様性豊かな箕面の自然を守り、そして次世代につなげたい、という意気込みを感じました。
午後は中瀬校長から、『世界の中の日本の自然』というテーマで講義をしていただきました。地球全体の1割しかない森林は1万年前と比べて約2/3に減少していること。その上、地球は毎年600万㎢もが砂漠化している等の説明があり、世界規模で見ると、日本のように四季があり時に優しく時に厳しい気候変化がある、多様性が豊かな地域は少ないとのことを学びました。
講義の中では校長が自ら撮影された、日本の美しい山々や動植物たちの姿、対照的に荒涼とした外国の風景などを多数ご紹介いただき、日本の自然がいかに貴重なのかを再認識しました。
人間が破壊した自然は(日本でも自然破壊はありますが・・・)二度と元に戻らないこともあるため、今の損得や合理性だけでことを進めると、将来大きなしっぺ返しがあるかも知れないと思いました。
ちなみに観光目的で日本を訪れる外国人の来日理由のトップは、『多様な自然を求めて』(2019年までの統計)とのことです。日本人は大都市からでも少し足を延ばせば森や林を目にすることができますが、外国の方からすればこれは珍しいことのようです。

今日は丸一日座学でしたが、校長の用意された素晴らしい資料と話術で、眠気など感じない後半でした。中瀬校長、急遽の講義内容変更対応ありがとうございました。
さて、いよいよ来月が最終回(修了式も実施)です。全員揃って卒業し、『箕面の森の守りびと』になりましょう。
以上 清水

カテゴリ:みのお森の学校

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投稿者:shitanishi

投稿日:2023年05月28日 16時間40分29秒