【みのお森の学校18期】10月16日3回目里山についての学習
10月16日(日)森の学校3回目 里山ってなんだ?里山の基礎知識について学びました。
午前中の講義では「里山学習の意義」を岩﨑昭司先生に教えていただきました。
岩﨑先生によると、日本の自然環境保全にとって「里山」が大きな関係を持ち、注目されているそうです。
その「里山」を広義で捉えると、生活資材の大半を自給自足し生産と消費が完結している農村の環境全体であり、人の生活と自然環境との働き合いによって成立した生態系である、というお話がありました。
まさに、里山では自然の恩恵を受けて生活を営む循環型の暮らしがあったことがわかりました。里山は持続可能な循環型社会だったんですね。
しかし、人の暮らしと深く結びついてきた里山も、拡大造林政策によってスギやヒノキの植林が推進される一方、安価な輸入材が流入した結果、里山林が放置され荒廃してきているそうです。
現在では里山管理の目的や方向性も変化してきており、人と環境が共生する社会づくりを目指している、という大変興味深いお話でした。
今後の講座で日本一の里山といわれる能勢の黒川地区に行きますが、それがとても楽しみになった講座だったのではないかと思います。
休憩時間には「コオロギは次世代のタンパク質」というお話とともに、コオロギパウダー入りチョコレートやドライフードの昆虫を希望者が食し、貴重な体験をさせてもらいました。
午後は、こもれびの森へ移動して植生調査の実習をおこないました。
10m×10mにロープで仕切られた中に、どのような樹木が生えているかを調査しました。樹木名、樹高、直径、植被度を、それぞれ担当に分かれて、合計122本の樹木の調査をおこないました。
みなさんとても手際よくテキパキと調査されていたのには、とても驚きました!
ヒサカキとリョウブはたくさん生えていたので、見分けられるようになったのではないでしょうか。
他には、コシアブラやタカノツメ、コジイ、ヤブニッケイなども見られました。
講師の箕面の森のきこり隊隊長中川さんと成瀬さんはとても樹木に詳しくて、お話もとても楽しくて勉強になりました。
最後にシェアした感想では「森を管理する大変さを実感した」という声もあり、本当にお疲れだったと思います。
植生調査で森の現状を知り、森林保全活動に活かしていく、という学びがあった一日でした。
(文責 サポーター山北)