みのお森の学校3回目の講座が10月23日(土)に実施されました。
本日のお題は「里山ってなんだ 里山の基礎知識」です。
衆議院選挙実施と重なり場所は箕面サンプラザB1のイベント室での実施です。
今季初登壇、岩崎昭司先生による「里山ってなんだ?」という疑問を生徒の皆さんと一緒に考えていく座学でした。
本題に入る前の現在のお話の中で現地球上の哺乳類の割合が4%の野生哺乳類、36%の私たち人間、60%の家畜であるという事実が大変興味深く、最近話題のSDGsにも触れその家畜などのゲップによる二酸化炭素放出の割合が非常に深刻であるという事にも驚かせられました。
本題である里山の現状のお話ではかつて家々の台所の煮炊きやお風呂を沸かすために必要とした薪や炭や柴、田畑の肥料を作るための落ち葉はみんな里山から得ており高度経済成長とともに薪炭は石油、電気、ガスに変わり、里の田畑では堆肥に変わって化学肥料の使用が広がり里でした。山が廃れていったという事でした。
里山の過去と現在をわかりやすく比べるなどカラフルなスライドショーでのレクチャーは楽しく興味深く、時間があっという間に過ぎてしまうものでした。
今回特別に行ったイベントのうちの1つが昆虫食の試食でした。 今後の食文化を大きく変えると言われている昆虫食は生徒の皆さんも興味深々でコオロギパウダーを使用したクッキーには「美味しい!」の声も聞こえてくる盛況ぶりでした。 小昆虫そのままのドライフードを口にした生徒の多さにもビックリしました。
昼食後の午後からは箕面駅よりタクシーを利用して「こもれびの森」内の里山林のへ向かい植生調査を行いました。
二班に分かれ進行役、測定者、記録係など担当を決定し、合計150本近い木々の調査を行いました。
段取りよく調査が進行され各班に指定されたエリアの調査を円滑に行う事が出来ました。
調査の中で幾度となく出てきたヒサカキ、リョウブなどの名前は今後忘れる事は無いでしょう。(笑)
今回の調査ではこのエリアでは植生が多様性無くシンプル化しており新たな種の植物が生え育ちにくい状態でした。
これは明らかに鹿の被害であり、防鹿ネットなどによってこのエリアを保護しない限り多種の植生は望めないのかなと思われました。
お互いに協力しあって行う植生調査には生徒の皆さんに笑顔が見られ楽しそうに行われていた反面、実際の山での作業に大変さを実感されている方も多いようでした。
今回の実習が生徒の皆さんにとっての森林保全活動の第一歩となりましたが、これからも二歩三歩と引き続き森を守る「守り人」に成長、活躍していくことを真に願っております。