みのお森の学校【8回目】これぞ里山!台場クヌギ「菊炭」炭窯見学
4月10日(日)ハイキング日よりの春の一日を兵庫県川西市の黒川地区へ菊炭窯の見学に出かけました。
スタッフの藤原さんよりレポートしていただきます。
春。森の学校で最も楽しい時期。森や自然のことを勉強してきて、見たい、知りたい、楽しみたいが、ピークに達したところで
今回は、兵庫県川西市の黒川地区の里山実習にでかけました。
「今回は必ず参加する」「ずっと楽しみにしていた」。事前に受講生の皆さんの思いがメールで飛び交っていました。
期待の大きさが天に届いたのか、前週の春嵐はおさまり、10日は穏やかなハイキング日和。周囲の山肌は名残の桜で染まり、ウグイス、ホオジロなど野鳥のさえずりに耳を傾けながら、ぜいたくな実習になりました。
案内役は森林インストラクターの石川恒夫さん。里山とは、台場クヌギって、炭焼きとは……、わかりやすく説明して頂きながら、妙見山のふもと、代表的な日本の里山を3時間にわたり巡りました。
「燃料、肥料、食料、建築材料、昔の生活は、里山に支えられてきました」「ここで焼く菊炭は最高級の茶席用。コナラより固いクヌギが使われ、萌芽で世代交代します」。
受講生の皆さんは初めて見聞きする里山の実情に興味は尽きない様子で、「おやじ」とも呼ばれる巨大なクヌギ木塊には目を丸くしていました。
最後に訪れたこの地区でただ一軒残る炭焼き農家では、窯から白い煙が立ち上り、別の窯からは出来上がった炭の取り出しが始まっていました。
クヌギの丸太が美しい菊模様の炭に変わる不思議。古代から現代に伝わる池田炭の技術なのだ。
この日の実習の感想は?「里山のイメージが変わった」「里山と人のつながりはすごい」「日本の原風景を見ることができた」「本当の里山を歩くことができ幸せ」など、皆さん興奮気味に話されました。学んで、遊んで、のんびりと。森の学校の思い出が、また一つ増えたようです。